2014年03月30日
冬の終わりに
十和田湖の「乙女の像」の制作者としても知られる、詩人の高村 光太郎さんが、冬の詩を書かれています。
今は冬が終わろうとしている時ですが、鹿角で冬を過ごすとなおさらこの詩の言葉がしっくり来るように思ったので、ご紹介させていただきます。

八幡平・大沼
以下、全文です。
「冬の言葉」 高村 光太郎
冬が又来て天と地とを清楚にする。
冬が洗ひ出すのは万物の木地。
天はやつぱり高く遠く
樹木は思いきって潔らかだ。
虫は生殖を終へて平気で死に、
霜がおりれば草が枯れる。
この世の少しばかりの擬勢とおめかしとを
冬はいきなり蹂躪する。
冬は凩の喇叭を吹いて宣言する、
人間手製の価値をすてよと。
君等のいぢらしい誇りをすてよ、
君等が唯君等たる仕事に猛進せよと。
冬が又来て天と地とを清楚にする。
冬が求めるのは万物の木地。
冬は鉄碪を打つて又叫ぶ、
一生を棒にふって人生に関与せよと。
(引用終わり)
ししぃ
今は冬が終わろうとしている時ですが、鹿角で冬を過ごすとなおさらこの詩の言葉がしっくり来るように思ったので、ご紹介させていただきます。
八幡平・大沼
以下、全文です。
「冬の言葉」 高村 光太郎
冬が又来て天と地とを清楚にする。
冬が洗ひ出すのは万物の木地。
天はやつぱり高く遠く
樹木は思いきって潔らかだ。
虫は生殖を終へて平気で死に、
霜がおりれば草が枯れる。
この世の少しばかりの擬勢とおめかしとを
冬はいきなり蹂躪する。
冬は凩の喇叭を吹いて宣言する、
人間手製の価値をすてよと。
君等のいぢらしい誇りをすてよ、
君等が唯君等たる仕事に猛進せよと。
冬が又来て天と地とを清楚にする。
冬が求めるのは万物の木地。
冬は鉄碪を打つて又叫ぶ、
一生を棒にふって人生に関与せよと。
(引用終わり)
ししぃ
この記事へのコメント
高村光太郎の冬の詩…と言えば下の詩を思い出します。確か高校時代に読んだ記憶があります。教科書にあったのか「智恵子抄」で読んだのか…。
『きっぱりと冬が来た
八つ手の白い花も消え
公孫樹の木も箒(ほうき)になった
きりきりともみ込むような冬が来た
人にいやがられる冬
草木に背かれ、虫類に逃げられる冬が来た
冬よ
僕に来い、僕に来い
僕は冬の力、冬は僕の餌食だ
しみ透れ、つきぬけ
火事を出せ、雪で埋めろ
刃物のような冬が来た』
『きっぱりと冬が来た
八つ手の白い花も消え
公孫樹の木も箒(ほうき)になった
きりきりともみ込むような冬が来た
人にいやがられる冬
草木に背かれ、虫類に逃げられる冬が来た
冬よ
僕に来い、僕に来い
僕は冬の力、冬は僕の餌食だ
しみ透れ、つきぬけ
火事を出せ、雪で埋めろ
刃物のような冬が来た』
Posted by 凧男 at 2014年03月30日 21:20
凧男様、私ももっと若い頃に(^^;)読みました!
「きっぱりと冬が来た」…カッコいいですよね。
ししぃ
「きっぱりと冬が来た」…カッコいいですよね。
ししぃ
Posted by のんびり探検隊2
at 2014年03月31日 09:56

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