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Posted by だてBLOG運営事務局 at

2014年10月15日

作沢沼

 連日、八幡平のきれいな紅葉を見せていただいています。大沼もきれいですね。そんな記事を見ていたら、ふっと八幡平の他の沼を思い出しました。

 そう簡単に行ける沼ではありません。年に1度は地元、八幡平夏井の皆さんが出かけるツアーがあるのでそれに加えてもらうのが安心です。その名は作沢沼。夏井から樫内を経て1時間半ほど登っていきます。



 やっと着きました。標高800m、周囲600m、深さは20m以上とのことです。山の上にある火山湖ですので湧き水でたいへんきれいです。そしてこの沼の最大の特徴は「浮島」があることです!モウセンゴケやミツガシワがからまった大小3つの浮島があり、このようにロープ等で岸に引き寄せることができます。



 岸と浮島の間に丸太を並べて上陸! 20人くらい乗れそうです。足のくるぶしくらいまで沈みますが、あとは大丈夫。長い棒があれば操ってゆらゆらと移動することもできます。不思議ですね。植物でできた大きないかだのようです。



 沼のそばに作沢神社(左)がありますが、毎年の雪で片側の柱が地面に沈んでしまいご覧の通りです。その中にあるご神体(右)は以前は立派な社に納められていたそうですが、永年の風雪に社は朽ち果てたということでした。









 さて、この作沢沼にはまだまだ不思議なものがあります。テツギョ(鉄魚)という魚が棲んでいるといいます。調べてみると、ひれの異様に長いフナのような魚らしいです(左)。また、ショウキランという花が咲いていましたが(右)これは中国の「鍾馗様(しょうきさま)」に似ているところからその名が付いたそうです。



 鍾馗様は中国の民間伝承に伝わる道教系の神様だそうですが、昔から魔除けやほうそう(天然痘)除けにその肖像が用いられたそうです。その烏帽子をかぶったお顔に花が似ているというのですが・・・
 ショウキランは葉緑体を持たず、菌類に寄生する腐生植物というのも何とも・・・花の時期だけ地上に茎を伸ばしてくるそうです。
 作沢沼にはこのように不思議な植物、生物等があり、神秘的な(少し怖い)場所なのですが、極めつけの伝説も残っています。



 昔、2人の若者がこの沼で魚釣りをしていると、突然、沼が真っ二つに割け、黒い化け物が大きな口を開けて襲いかかってきたというのです。必死で坂を転がるようにして樫内の村まで逃げてきて、安心のあまり腰が抜けてしまったそうですが、この2人、前日に馬の肉を食べたために作沢沼の神様の怒りに触れてこのような目にあったというものです。前述の神社は蒼前様(馬の神様)なんですね。


 また、ここへ来て雨ごいをする風習もあって、馬の骨を投げ入れたり、女性が裸で泳いだりして神様を怒らせると雨が降ったといいますが、必ず集落の誰かが亡くなっていた・・・という伝説も。
 あまりに神秘的すぎて(かなり怖すぎて)1人、2人ではとても来られない沼です。興味のある方は、夏井の皆さんが例年6月下旬~7月上旬に行かれるので地域の情報チェックを。

                       浦島次郎でした。  


Posted by のんびり探検隊2 at 10:00Comments(0)自然山・湖・滝etc
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