2014年07月17日
井戸あげ
7月初めのある朝早く。浦島次郎の住んでいる地区で、毎年恒例の井戸あげがありました。いったいいつから使用されてきたのか、コンクリートで固めたのは40年ほど前です。
まずは、井戸のまわりを草取り。1年間の草がぼうぼうです。草むらの中から水路が出てきました。ドジョウやヨコエビがこんにちはです。
小型ポンプ2台を使って井戸内の水をホースでくみ上げます。最後には、鉄分を含んだ茶色い水が出てきます。
井戸の中にはしごをかけて、降りていき、ブラシで壁やパイプをきれいにそうじします。このパイプは各家々に地下で通じています。
3メートルほど下の底は鉄分がたまって茶色いです。底のわきから地下水がちょろちょろ出てきて、あっという間にたまっていきます。不思議ですね。この時期に井戸あげをすると水の出が良くなるそうです。3時間後くらいにはもう各家々で水が飲めます。(クリックすると画像が大きく鮮明になります)
てこ棒を使って井戸にコンクリート製のふたをして、みんなでお祈りをして御神酒をいただきます。昔は20軒も使っていたこの井戸ですが、どこの家も市の上水道を引くようになり、現在は5軒だけの利用となりました・・・。
コンクリートで固める前は、木製の四角い井戸で、屋根がかかり、水出口には洗い場があって主婦の皆さんの社交場となっていたということです。その後、大型電気ポンプで水圧をかけて、各家々の蛇口をひねると水が出るようになりましたが、昔はみんなここまで水をくみに来ていたそうです。
何と! この後の話し合いで、「利用する家も減ったし、高齢化も進んでいるので、現在稼働中のポンプが壊れたら、もう各家々での使用は止める。来年から井戸あげもしない。」と決まりました・・・・・ 長年、夏冷たく、冬温かい、おいしい水をいただいてきた浦島次郎もショックでした(涙) あと、何年この水を飲めるだろうなあ?
浦島次郎でした(涙)